ワイン展~ぶどうから生まれた奇蹟~
先日見学した「ワイン展」の記事を。
日にちは2015年11月28日(土)
予めヤフオクで招待券を入手。
通常入場料1500円の所、972円。但し、会期10月31日~2016年2月21日の所、12月27日まで使用可と期間限定チケット。
会場は上野の国立科学博物館。副題に~ぶどうから生まれた奇蹟~
開場は9:00で、ほぼ開場時間に入場。
今回も音声ガイドを利用した。520円。甘い声の人だった。
会場に入ると、土曜にも関わらずそんなには混んでおらず、ストレスなく見学出来た。
体質的にお酒の飲めない人もいてはるし、飲めてもワインは飲まなかったりと、興味の対象が絞られるためだろう。
僅かではあるが子供連れもいて、子供も熱心に見学していた。両親が美味しそうに飲んでいる姿をいつも見ていて、自分も興味を持ったものと思われる。
会場内は以下の通り3つのゾーンに分かれている。
1.ワイナリー(ワイン畑と醸造)
2.ワインの歴史
3.ワインを楽しむ
先ず初めに「ワインとは」の解説から。
・・・一言で言えば、ぶどうの果実を酵母菌で発酵させて出来たお酒。
ぶどう自体に糖分が多く含まれるため直接発酵させることが出来ると。beerや日本酒だとデンプン→糖分への過程が必要・・・(なるほど、一つ過程が飛ばせる訳や)
ぶどうあってのワインということで、各種ぶどう品種の紹介。
食用よりもワイン用の方が沢山生産されていると。
白っぽいのが白ワイン用、黒っぽいのは赤ワイン用。
しかし、ここまで品種が多いとは知らなかった。
ワイン畑の形体は2種類あって、棚仕立と垣根仕立。
棚のイメージしか無かったが、日本以外では垣根仕立が多いと。
それぞれ利点欠点があり、風土によって使い分けてるとか。
ぶどうというのは蔓が伸びるのでメロンと同じ1年草かと思っていたが、実は木だった。
毎年冬に剪定して棚作りを調節してるのだと。
そして、初めは種から植えるのでなく、接ぎ木で増やしていくのだそうな。
昔、ヨーロッパで寄生虫が大流行してそれから。北米から入ってきた寄生虫で、初めは対策が無かったが、北米から取り寄せた苗木に接ぎ木してみたら寄生虫の害が減ったと。・・・免疫を持ってたらしい。
ぶどうの解説でも目から鱗の所があった。
タンニンは、皮にもあるが、種や軸の部分が最も多い。
皮は色に最も影響してるんやね。
ワイン畑の次は醸造過程の解説。
ワインの製造工程。
破砕して、発酵させて、搾って、樽で熟成させ、瓶詰め。と、頭の中で理解しやすい工程。
ぶどう自体に水分と糖分があるで水を加える必要が無いのが分かる。
昔は足で破砕していたが、現代では機械化されている。
その後、タンクで発酵。
発酵が終われば、圧搾。
自然としみ出たワインと圧力をかけて搾り出したワインとでは味わいが違い、
前者が繊細な味わいに対し、後者は雑味が強いと。・・・(←ここの所は初耳やったわ)
搾った後は、樽に詰めて熟成。
ウイスキーと違い蒸発しないため一杯に入れると。・・・なぜ蒸発しないのか不思議であるが、解説は無かった。
樽で熟成後は、瓶詰め。
肩の張ったワインボトルの形状は意味があって、長期熟成で澱(おり)が発生するので、注ぐ時に肩の所で止めるためと。
ボトル底部の形状も、機会があれば見て欲しいが、凸状になっており、たまった澱を浮遊させづらくする効果があると。
・・・いつも飲んでいる長期熟成させない安ワインもこの形状ではあるが。
製造工程のラストはコルクで栓。コルク樫の樹皮が原料。
コルクによる微量の空気の交換で瓶の中でもゆっくりと熟成。
以上は、天然コルクの説明だが、他に、プラスチック製や粉砕したコルクを固めた圧縮コルク、両端だけ天然コルクにした圧縮コルクがある。
他にはスクリューキャップもあるね。
第2ゾーンは、ワインの歴史。
ここは、メソポタミア時代からの貴重な展示が主のためか、撮影禁止。
beerもワインも発祥の地はほぼ同じらしいが、ワインの方が歴史が古いと。
「保存食として干しぶどうを作るためにぶどうを壺に入れといたが、失敗して、試しに口に入れたら美味しかった」というのが始まりらしい。
要は偶然の発見。
昔は、細長いラッパ状の容器、「リュトン」なるもので飲まれていたというのも印象的。ガラスが未だ無かった時代の話。
日本にも美味しいワインを作ろうと情熱を傾けた人たちが居たそうで、いつかマッサンみたいにドラマになるかも知れんね。
第3ゾーンは、ワインを楽しむ。
現代ではガラスの器があるので色を楽しむ。
他には香りを楽しむ。それぞれのワインによって沢山の香りの要素に分かれ、一つのワインで複数の香りが混ざり合っている。
エチケットなるワインラベルの表記も勉強になった。普段飲んでいる安ワインには当てはまらんかもやが。
ラベルの年数は製造年(瓶詰め)された年でなく、ぶどうの収穫年なんやね。
後半はアートラベルや、ビンテージワイン。
品の良さそうな奥方様が、「ああ、これこれ」と指を差してたが、昔、記念日か何かに飲んだのだろう。
その年毎のぶどうの出来にワインの出来も左右されるので、こういう表も作られている。
米よりも水を第一とする日本酒とは違った考え方やね。
以上、約4時間見学。
物販コーナーでは、ここだけのワインの販売もあった。
今まで知らなかったワインの知識が増えて、かなり勉強になった。知識と言っても基礎の部分と思うが。
ワインを飲むときに、色々と思い浮かべてみることで、より美味しさがUPするやろね。あーだこーだと考えながら(^^
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